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妻・母の心 

・エネルギー不足の子供た
・子供とつなぐ心の線
・子供の上手な躾け方
・人間性は家庭で 


■エネルギー不足の子供たち

 日本の子供たちに、いけない心が育っています。数年前のアンケート調査によれば「先生に反発するのは自分の自由」と考えている高校生が、アメリカや中国ではそれぞれ約16%、19%ですが、日本では約80パーセントもいます。そして「両親に反抗していい」と思っている高校生が日本は約85%で、アメリカや中国では約15%しかいません。つまり日本では(両親や先生に反発して当然)という心が高校生の中で育ちつつあるのです。
(中略)
 また、ある小学校では校長室を生徒に開放していると、テレビのニュースで報じていました。登校しても教室に入るだけの気力のない子供は校長室に行って、そこで飼育されているハムスターなどを見て遊びます。しばらくして学校の雰囲気に慣れてくると、担任の先生が迎えにきて教室に行くけれども、それでも学校に馴染めない生徒は一日中、校長室で過ごします。
 私はある講演で「こんなことでいいんでしょうか?」と言わせてもらいました。家庭にあっては父親がそうであるように、学校では校長先生がその中心であり権威なのです。校長室でハムスターを飼って生徒がたむろしているような状態で、校長先生の権威が保たれるのかと心配になったのです。
 すると、私の話を聞いた一人の校長先生が講演の後で控え室に来られ、「実は私も校長室を開放しています」とおっしゃいました。そこで私が、「失礼なことをお話しして、申し訳ございません」と謝ると、「いや、私もそう思うんです」といろいろな話を聞かせてくださいました。それで初めてわかったのですが、親から十分に愛(エネルギー)をもらっていない生徒は、登校してから校長先生や保健室の職員の方の愛を入れてあげることで、ようやく元気になるそうで、そのために校長室や保健室を開放しているということでした。
 母親が家庭の中心である夫を尊ばないと、子供には家庭では父親を尊び、学校では校長先生や担任の先生など、目上の人を尊ぶという心を教えることができません。また、母親が家庭で“自分”というものを前に出し、感謝の心をもたずに不平不満ばかりを言って、子育ての犠牲にはなりたくないなどと思っていると、さらに子供は悲しい表現をするようになります。

■子供とつなぐ心の線

 戦前の母親は、現在の女性たちよりもよく働いていたように思います。私の母も働き者でした。家の中では夫に上座に座ってもらって尊んで、夫の後に従って一言の口応えもせず、なりふり構わず働いていました。そんな母親の姿を見て私は育ちましたが、学校で頭が痛くなって家へ帰った時には、母は必ず「今日、学校で気分悪くなかった?」と聞いてくれました。「なんで?」とたずねると、「そんな気がした」と言います。
 その時はとても不思議に感じましたが、いまならなぜだかよくわかります。母は父と一緒に一生懸命に仕事をしながらも、心では常に学校にいる私のことを想っていてくれたので、〈あの子は、学校で先生の言うことをよく聞いて、勉強を頑張っているかな。お友達と仲よくしているかな…〉と子供のことを思う意識が学校にいる私に伝わり、体調の好し悪しまでも感じとることができたのです。これは、子供を思いやる愛の心があるから直感できるのであり、いつ寝ているのかなと思うぐらいに忙しく働いていた母ですが、子供のことはすべてわかっていました。
(中略)
 「母の心が子供を育てる」といわれますが、妊娠中や生まれてから3歳までの母親の想いが子供の心にインプットされて、子供は母親の想いの通りの行動を13歳ぐらいからし始めるようになります。したがって、母親が人を活かすようなプラスの想いをもって正しい言動をしていると、黙っていても子供は自分で気づいて正しい行動をしていくことができるのです。
 敗戦後、焼け野原になった日本をわずか30年で一流の国に復興した素晴らしい男性たちを育てたのは、このような本来の「妻・母の心」をもった母親たちなのです。現在は男子学生にアンケートをとると、半数以上が「自分は女らしい」と答えるそうですが、わずか戦後50年で子供の心がこのように変わってしまったのは、われわれ女性が本来の「妻・母の心」を忘れ去ってしまったからだと思います。今からでも遅くはありません。われわれ女性たちが、かつての母親のように子育てすることは喜びであり、女冥利につきるという心を取り戻すことです。そして、そのようにすると結局女性が一番幸せになれるのです。
 私も以前は「妻・母の心」の大切さに気づかず、お金を儲けることが人生だと考えて一生懸命商売に奔走していました。しかし、45歳でそれは間違いであると気づき、急いで夫を尊敬する心を取り戻しました。そして、〈子供を育てることが母親の喜びだった〉と気づいた時に、最も心が安らいで幸せを感じたのは私自身だったのです。生きる目的を間違えると、自分では幸せと思って走っていても、不幸な方向へ進んでしまうことがよくわかりました。

■子供の上手な躾け方

 お母さんは、まず自分の子供を尊ばなければいけません。いちばんいけないのは、〈うちの子なんかだめよ〉と思うことです。それだけで“うちの子はだめ”というエネルギーを子供の心に入れてしまうので、子供は本当にだめになってしまいます。よその子はそのお母さんが尊びます。自分の子供は自分が専属で尊ぶためにいただいた子供なのです。お母さんが尊ぶとその通りに、子供には尊ばれるような人生が展開していきます。
 躾は“し続ける”ものであり、宿題をしなかったりする子供たちの未完成の姿を見て“そういう子だ”と思うのは、いちばん下手なやり方です。大事なのは常に、〈この子は素晴らしい子なんだ〉という想いをもつことです。
 子供の未完成の姿に接した時には、「素晴らしい方向へ行く道すがら」と見ればよいのです。子供が昨日より今日やれたことを喜び、兄妹などほかの子供たちと比較する必要はありません。その子だけを見て、心にはその子の素晴らしい姿を想い描きます。「昨日はこうだけど、今日はこれができたね。お母さん嬉しいよ。次はこれできるように頑張ろうね」と言葉をかけて、次にそれができている姿をイメージします。イメージすると、それができるだけのエネルギーが送られるので、子供はそれを受けて難なくこなしてゆけるのです。
 心を穏やかにして、人を活かすようなエネルギーを常に循環させているようなお母さんでないと、子供を立派に育てることはできません。これが太陽のような本来の母親の姿です。心を穏やかにしようとするならば、まず静かに言葉を発することです。腹が立って心が乱れてきた時ほどそのようにすることで、自分の心が落ち着いてきます。反対に、カーッと腹を立てて大きな声で叱ると、子供も負けないようにやり返してくるので、マイナスのエネルギーが循環して、グサグサと子供の心を傷つけてしまいます。これでは後で子供を立ち直らせるのが大変です。お母さんは常に優しく、微笑を持ってゆっくりと話をすることが大事なのです。

■人間性は家庭で

 妻、母の一瞬一瞬の想いが子供の心に影響を及ばし、夫の人生をも左右します。そのため女性の心が乱れると、子供がつぶれ、夫たちがあえぎだして家庭が混乱します。そして、そういう女性たちが増えるといずれ社会全体が危うい状況になります。だから、もし国をつぶそうとしたならば、女性の心にゆさぶりをかけて間違った方向に誘導すればよく、昔の日本人はそれを知っていたからこそ、女の子の育て方はとくにきびしかったのです。
 自分が育てた女の子の心が、嫁いだ家を“生かしも殺しも”することになるので、親は女の子が結婚するまでに、お客さんの接待の仕方、言葉遣い、挨拶の仕方、父親を尊敬する心などを教え、立派に子供を躾けることのできる女性に育てました。子供は母親の後ろ姿を見て学び、自分が結婚すると同じようにして子供を躾けたのです。
(中略)
 お母さんが子供を育てる喜びを忘れては、子供の心に愛が入りません。子供への愛情不足はエネルギー不足となり、正しい姿勢で立っていることさえもできないような子供を育ててしまいます。「子育てを母親の犠牲」などと考えるのはとんでもない間違いであり、真心を込めて捨て身で子育てをした時に、子供にも捨て身で愛を出せるような立派な心が育ちます。これが、子育てにとって一番のキーポイントになると私は思います。

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